よい人間関係をつくる会話のコツって!?心理テクニックの具体策!

誰しもがよい人間関係をつくって過ごしていきたいと願っていると思います。そして、多くの人が、うまく会話をしたいと思っていると思います。裏を返せば、それらで悩んでいる人が多いということですね。

そこで、ここでは良好な人間関係を築く上で必要な会話のコツを、心理テクニックも踏まえて、例を提示しながらお伝えします。具体策もあるので、すぐに実践できますよ!それでは、早速見ていきましょう。

まずは…会話のコツって?

相手が「自分のことを話したい」と思うかどうか

「会話のコツ」なんて言うと少し大げさですし、どのような会話が理想的なのかは皆さんそれぞれ異なると思います。ひとまずここでは、お互いが気持ちよく話を続けられるようなコツ、と捉えることとしましょう(*^^*)お互いが気持ちよく話を続けられれば、人間関係もきっとうまくいきます。

はじめに2つの例を挙げて比較してみます。BさんはAさんと良好な人間関係を築くためにうまく会話したいと思っています。皆さんは、Aさんから相談を受けたBさんの立場になって、考えてみましょう。

  • (例1)
  • A「最近、仕事がうまくいってなくてさ。上司も厳くて辛い。仕事辞めちゃおっかな。」
  • B「今仕事辞めちゃっていいの?大事な時期でしょ?」

次はどうでしょうか。

  • (例2)
  • A「最近、仕事がうまくいってなくてさ。上司も厳くて辛い。仕事辞めちゃおっかな。」
  • B「辞めたいと思うくらい辛いんだね…」

上の例1と例2、どちらが会話がうまくいきそうですか?少し内容が重い会話かもしれませんが、半分冗談のように「仕事辞めちゃおっかな」と言うことはわりと日常会話でもありますよね。

例1の場合、Bさんの発言に続く次のAさんの返答は「いや、まあ、そうなんだけど…(この人に言ってもわかってくれそうにないな)」という感じになることが予想され、これ以上話す気が失せそうです。例2の場合、Aさんは「そうなんだよね、実は。前にこんな失敗しちゃって…」と、他にもいろいろ話を聞いてほしくなりそうです。

つまり、お互いが気持ちよく話を続けるには、相手(話し手、ここではAさん)に「自分のことをもっと話したい」と思ってもらえるかが勝負なのです。

気持ちが通じ合う感覚=「そうなんです!」

さきほどの例1と例2は何が異なるのでしょうか。先程の会話例でのポイントはずばり、気持ちが通じ合う感覚が生まれているかどうか、でした。相手に「自分のことをもっと話したい」と思ってもらうには、両者の間に気持ちが通じ合う感覚を生み出す、という1つの方法があります。

例を元に、もう少し噛み砕くと、

  • 例1でのBさんの返答は、
    Aさんの感情「辛い」「仕事辞めたい(かも)」を無視
    →Aさん『自分の気持ち通じていない、わかってくれない…』
  • 例2でのBさんの返答は、
    Aさんの感情「辛い」「仕事辞めたい(かも)」を拾っている
    →Aさん『自分の気持ち通じた!わかってくれた!』

というふうに、例1より例2のほうが気持ちが通じ合う感覚が生まれていて、その後の会話もお互い気持ちよく進められそうな予感がしますね。そして、気持ちが通じ合う感覚になると、例2のAさんのように、「そうなんです!それで…」と話を続けたくなります。つまり、気持ちが通じ合う感覚が生まれる=「そうなんです!」と言いたくなる、ということですね。

ちなみにこの方法は、心理カウンセリングの導入部分で、カウンセラーが相談者の方と”安心して話しやすい関係”を作るときに使う手法の1つです。カウンセリングの中で、相談者の方が心を開いて話してもらえるように、カウンセラーは「あなたの気持ちを受けとめて聴いていますよ」という姿勢で傾聴するのです。

「そうなんです」を引き出す

では、相手から「そうなんです」を引き出す、具体的な心理テクニックを3つご紹介します。

気持ちを受けとめる

「そうなんです!」を生み出す背景には、何度も言いますが、気持ちが通じ合う感覚があります。自分の気持ちが通じた!と思ってもらうには、相手の気持ちを受けとめる、ということが大事です。

これも例を使って見ていきましょう。

  • (例3)
  • C「この前、同期の一人が昇進したんだよ。ショックだわー。やってられないよ。」
  • D「ショックでやってられない気持ちなんだ…」
  • C「そうなんだよ!確かにあいつは頭はいいが、俺はもっと…」

ここでは、Cさんの「ショック」および「やってられない」という気持ちを受け止めることが大切になります。Dさんは「ショックでやってられない気持ちなんだね」と気持ちに焦点を当てて受けとめる返答をしていますから、その次にCさんが「そうなんだよ!」と少しテンション高めで返してくれているのです。その後、会話はさまざまに展開していくでしょう。

言葉をくりかえす

2つ目の心理テクニックです。実は、単純に相手の言葉を繰り返すだけでも「そうなんです」を引き出すことができます

先程と同じ例を使うと

  • (例4)
  • C「この前、同期の一人が昇進したんだよ。ショックだわー。やってられないよ。」
  • D「同期の一人が昇進して、ショックで、やってられない…」
  • C「そうなんだよ!ほんとにやってられないよ!あいつは…」

のように、ほとんどそのまま相手の言葉通りを返すのです。この例では、結局のところ相手の気持ちを受けとめることにもなっています。このような例でなくても、相手の言葉をそのまま繰り返して返せば、相手は「そうなんです」と言わざるを得ません。なぜなら、自分が言った言葉なのですから(;・∀・)

しかしあえてそのままの言葉で繰り返して返すことで、相手はもう一度自分の言葉を受けとめて見て、もう少し深く考えるのです。そして、考えたこと、思ったことが次の言葉「あいつは…」になって出てきます。

話をまとめる

最後のテクニックは、相手の話をまとめる、という作業をすることで相手の「そうなんです」を引き出す方法です。

ここでは例を変えてみましょう。

  • (例5)
  • E「実は最近資格を取ったんだけど、それがなかなか使いづらくて困ってるんだよ。せっかく大金はたいて講座受けたのに、資格を活かせる仕事が見つからないんだよね。講座の受講料にかけたお金、棒に振っちゃったな。30万だよ?30万もかける価値あったのかな。ほんと、もったいないことしたわー。」
  • F「資格を活かせる仕事が見つからなくて、困ってるんだね。だから講座の受講料として払ったお金をもったいないと思ってるんだー」
  • E「本当にそうなんだよ!ハローワークにも行ってみたけど…」

あまり良い例ではないかもしれませんが(;´∀`)、相手が話したことを簡潔にまとめる、ということです。

日常会話において、理路整然と話をまとめて話す事ができる人は多くないですから、話し手にとっては、聞き手が話をまとめてくれると助かります。ですからその後に「そうなんだよ!(私が言いたかったことは、つまりそういうこと!)」と言えるのですね。</p›

まとめ

よい人間関係を作るための会話のコツ(つまり、お互いが気持ちよく話を続けられるコツ)は、

  • 相手に「自分のことをもっと話したい」と思ってもらう
  • そのために、気持ちが通じ合う感覚を生み出し、相手に「そうなんです!」と言ってもらう

というものでした。そして、相手から「そうなんです」を引き出す具体的な心理テクニックとしては、

  • 相手の気持ちを受けとめる
  • 相手の言葉を繰り返す
  • 相手の話をまとめる

という3点がありました。

どれも難しいものではありません。日常会話の中で意識して使ってみましょう。すると、相手の反応がこれまでとは違うことに気がつくかもしれません。

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