社会に出て働いている人が、大学院で心理を学ぶのはどのような感じなのでしょう?
忙しくて難しい?同期の中で浮いちゃう?―いいえ、そんなことありません!大学院生活や入試においても、他の学生より有利なことや楽しみといった魅力的なこともあります。私が社会人になってから大学院で心理を勉強している経験をもとにお話しようと思います。
それでは早速、社会人として大学院で心理を学ぶとどのような魅力があるのか、見ていきましょう!
社会人だから効率よく学習できる
目標・目的にフォーカス
いったん社会に出て働いていたにもかかわらず、わざわざ大学院で心理を勉強しようと思い立った方は、何か明確な目標や目的を持っているはずです。
しかしながら、大学院生の中には、特に明確な目標を持たず、ただなんとなく大学の延長で大学院に進学してきた、という人たちもいます。同じ大学から内部進学してきた人たちには、特にその印象がありますね。非常にもったいない話です。
一方で社会人の方は、たとえば、
- 資格を取得したい
臨床心理士の資格取得のために大学院に進学したい(これが目的として一番多い…) - 今の仕事に活かしたい
障害者支援や児童デイなど、心理的なケア・サポートが必要な職場にいるため、専門的に大学院で心理学を学習し仕事に活かしたい - 今後の人生を豊かにしたい
これまでの職場で心理的なケアが必要な従業員をたくさん見てきた。定年退職したが、今後の人生を豊かにするために心理学を学びたい
など、これまでの社会人としての経験を経て得た自分の目標・目的に沿って講義を選択し、実習に参加しています。よって、大学院2年間(修士)において、方向性がブレません。ですので、効率よく学ぶことができます。
タイムマネジメントの経験が活きる
大学院にはなんとなく大学の雰囲気が残っているため、適当に手を抜きながら勉強できると思われている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実態は全然違います!講義に、実習に、教授のお手伝いに、学会発表に…と、盛りだくさんな毎日で休みはありません。
その多忙な毎日を乗り切るのは、実は学部からそのまま進学してきた22、23歳の若者には結構難しいことなのです。
しかし、社会人として働いていると、少なからず期限のある仕事に追われたり、そもそも仕事量が多かったりして、限られた時間に最大限の結果を出そうと努力する経験をしていますよね?ですから、自然とタイムマネジメントのスキルが身についています。
このタイムマネジメントの経験を活かして多忙な毎日を乗り切れます!その分、学部からそのまま進学してきた人たちより、たくさんいろんな体験ができますし、たとえ若者たちに比べ心理学の知識が少なかったり記憶力が弱くても、十分カバーできてしまうのです!
意外と社会人大学院生は多い
社会人向けの入試対策予備校がある
意外と社会人大学院生は多いのです。心理系は特にそうです(臨床心理士の受験資格が得られるため)。
ですから、大学院入試対策を学べる専門予備校まであります。
たとえば、日本編入学院です。東京と大阪に一校ずつあり、魅力的な点は、
- 心理系の大学院入試の対策として臨床心理士の資格を持つ先生から、とても専門的な授業を受けられる
- 受験を希望する大学院の各特色や、傾向を踏まえた対策を学べる
といったところです。
同じ目標を持った仲間で学ぶことができるので、非常に安心して入試対策をすることができました。
社会人大学院生同士の経験の共有
社会人を経験した大学院生が同期に少なからずいるので、お互いのこれまでの人生経験や、大学院生に至るまでの経緯などを共有すると、非常に深い学びとなります。また、共通点も見つけることができるので、面白いです。たとえば、
- 社会に出て仕事をしていくつらさや生きづらさを感じた
- 同じ職場に変わった人がいて、今思えばその人は精神的な障害を抱えていたのかもしれない
- 自分はこういう仕事をしていたが、同期のあの人の仕事内容はおもしろそうだ
など、仕事の経験がないと伝わらない思いや、経験したからこそ理解できる社会の仕組み等、社会人大学院生同士で共有すると新たな発見や学びがあります。
教授たちと話が合う
”大人扱い”してもらえる
社会人が、学部からそのまま進学した大学院生と大きく異なる点は、言動がしっかりしていて社会常識を踏まえているという点です。よって、教授たちから”大人扱い”してもらえます。
教授たちも大人ですから、
- 大人対大人の会話で、教授の研究内容や、これまでの経験談など、濃密に教えていただけます。
- そして、知識量や経験量の差はあれど、対等に話ができる、という感覚があります。
それゆえに、話の内容も合うことが多いです。
まとめ
社会人が大学院で心理を学ぶと
- 社会人で経験したタイムマネジメントを活かしながら、目標・目的にフォーカスでき効率よく学べる
- 社会人向けの大学院入試対策予備校があり、意外に多い社会人大学院生同士でお互いの経験を共有し学びを深められる
- 学部から上がってきた大学院生に比べて”大人扱い”してもらえて話が合う
といった魅力的な体験ができます。
大学生から社会に出ることなくそのまま大学院に進学した人たちに比べ、社会人経験があることは大きなアドバンテージですね。